春季永代経法要をお勤めしました

 今年は桜の開花が例年に比べてかなり早まるとの予報がありますが、三月の松原寺の本堂は、まだまだ冬の冷たさが残っています。大型ストーブ二台がフル稼働中です。 

 さて、そんな中、春のお彼岸を迎えるにあたり、松原寺では『春季永代経法要』をお勤めしました。外は強風でしたが、窓や扉を開けながら寒さをこらえつつ、そして正信偈の声は、なるべく控え目での法要となりました。

 法話に来てくださった講師は、大津 光明寺の片岡慶正さんです。布教師であり医師である片岡さんは、その両方の立場から、我々に対して本音で語りかけて下さいます。数えきれない人の生老病死を身をもって経験されてこられたお方だからこそ、命の尊さや、はかなさが伝わります。お話の中にあった『生は偶然、死は必然』はとても印象的でした。だれもが、言える短い言葉ですが、片岡さんが言われると重みが違います。死んでいくことは、人生を歩んでいくうえで、ぼんやーり前にあるのがわかりますが、生まれてきたこと、そしてそれが、ものすごく沢山のご縁の中で偶然さずかったという大事な事実は、忘れがちです。ありがとう、ありがとうのお念仏と共に、『生死』どちらも見つめながら、大事に歩んでいきたいものです。南無阿弥陀仏

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